相続財産のうち不動産の分配方法について

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相続財産のうち不動産の分配方法について

2020/09/25

 相続財産の不動産(土地建物)の価格については、相続人全員が同意すれば公的評価である固定資産評価額・相続税評価額のいずれかを採用して、不動産全部の総額を把握することはできます。
 しかし、不動産の分け方については相続人が1人であれば問題ないのですが複数人いる場合、また不動産が数多く存在している場合は分配方法に紛争の種があります。

 

  ◆相続人が複数いる場合
  1.相続財産の不動産が自宅(宅地1筆、居宅1棟)のみの場合


①土地・建物を相続人全員で共有(共同所有)する
 これは当該不動産に誰が居住するのか、第三者に賃貸するのか、また将来的には子供や孫等の相続人を多数生んで収拾がつかない状態になり、色々と難しい局面を生じさせます。

②相続人のうち1人に相続させ、他の相続人は金銭で精算する
   この方法が後々に問題が起きず1番いい方法だと思います。

 

 2.相続財産の不動産が複数存在している場合


 複数の相続人が希望通りに各不動産を分配できれば申し分ないのですが、A不動産B不動産C不動産のうち、A不動産に相続人のうち複数人が相続を希望した場合、話し合いがこじれる場合があります。
 考え方としては流動資産・他の不動産を処分(売却)することを念頭において、1の②と同様、金銭で解決する方法が1番だと思います。
   A不動産を長男が取得するためには、長男は不動産以外の金銭(流動資産)を放棄し他の相続人に譲歩する等です。
   一方で、A不動産に対して相続人同士の思い入れがそれぞれに強く、双方譲らず金銭で解決できない場合は、家庭裁判所に調停を申し立てそこで解決を図らざるを得ません。
   この場合、時間と費用(弁護士費用等)がかかります。
   A不動産が分割可能な場合は分割することにより相続人同士が納得できればそれに越したことはありません。複数の不動産が存する場合、相続人それぞれの希望とその他の相続財産(流動資産)の関係から、不動産に執着がある人、そうでもない人、金銭がいい人等、色々分類されますが、その場合はリーダー役が重要で、調整できる相続人か、信頼できる第三者に客観的に判断してもらうのも一案かと考えます。

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